2021年のメリー・モナーク・フェスティバルが終わりました。
去年は新コロナで中止になり、今年は無観客で規模が縮小されるなどされましたが、無事に開催されて良かったです。
フラダンスにとって(ということはハワイ文化にとって)なくてはならない祭典だからです。
私はライブストリームで観ましたが、どのパフォーマンスもハラウもとてもとてもすてきでした。点数を付けたりするのは無粋だと思えるくらいでした。
どのパフォーマンスにもMele(歌)の前後に、カイ(kaʻi)とホイ(hoʻi)、というのがありましたが、気が付きましたか?これいったい何だろう、と思った方も多いのでは、と思います。
カイ(kaʻi)とホイ(hoʻi)の意味
曲目に出てくるのは、まずカイ(kaʻi)、次にMele(歌)、そしてホイ(hoʻi)でした(カヒコの場合には最初にOliが入ったりしますね)。
カイ(kaʻi)は英語では「the entrance」と訳されます。入口/導入/入場などの意味ですね。日本では入場曲と表現されることが多いのですが、舞台に入って来る時だけとは限らず、すでに舞台に上がってから踊り始めることも多いようです。
メリー・モナーク・フェスティバルでkaʻiとhoʻiを入れることは、ルールで決まっているんですよ。
カヒコでのカイとホイ
今回(2021年)のメリー・モナークを見ていると、カヒコでは「Ho`opuka Ë Ka Lä Ma Ka Hikina」が使われることが多かったですね。
それ以外にも「Ho`opuka Ë Ka Lä I Kai O Unulau」を使うことも多いようです。
カイ(kaʻi)が入場なら、それに対するホイ(hoʻi)は「退場」です。
メインのMeleの後に「締め」で歌うチャントです。
カヒコの代表的なカイには「Ho’i e, Ho’i la」があります。
アウアナでのカイとホイ
アウアナの場合には、 kaʻi – mele – hoʻiの3つがセットになって物語のように「表現」されることが多いです。
たとえば2021のメリー・モナークでWahineで初出場をした「Hālau Hula ‘O Nāpunaheleonāpua 」、アウアナは虹色のレイが印象的なパフォーマンスでした。
kaʻiは「Hiehie Mānoa」、hiehieは「魅力的な」とか「威厳のある」という意味です。 Mānoaは地名で、「虹の谷」として有名なところです。
Meleは「Kahalaopuna」、kaʻiで使われた Mānoaの谷にかかる虹伝説の主人公Kahalaopunaを歌ったMeleです。
そしてhoʻiには再び「Hiehie Mānoa」に戻るという構成にしています。
3つセットで、ひとつのストーリー、物語を紡いでいるのですね。
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kaʻiとhoʻiのことを知ると、今度の私たちの舞台でもやってみたいな、と思ってしまいますね。
今度機会があったら考えてみようかな。
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